SAPにはシステムとローカル日付の2種類がある
SAPには、システム日付とローカル日付の2種類があります。
システム日付は、SAPシステム全体で共通の日付と時刻を指し、コンピュータシステム自体が使用する日付と時刻です。
一方、ローカル日付は、特定の場所やユーザに関連付けられた日付と時刻を意味し、その場所やユーザの地域設定やタイムゾーンに基づいています
SAPのシステム日付とは
システム日付とは、SAP システム内での現在の日付と時刻を指します。システム日付は、SAP システムの設定や操作に影響を与えることがあります。
例えば、システム日付が変更されると、システム内の日付関連の処理が変わることがあります。SAP システムでは、システム日付を取得するための日付関数が用意されています。
また、タイムゾーン機能やタイムスタンプを使用して、現地日付と時刻に関する情報を取得することもできます。
システム日付を変更する方法は、SAP システムの設定によって異なります。一般的な方法としては、システム管理者がシステム日付を変更することができます
SAPのローカル日付とは
SAPのローカル日付は、システムが稼働している場所やユーザーの設定に基づいて表示される日付です。
SAPシステムはグローバルな環境で使用され、異なるタイムゾーンやロケールが存在するため、ユーザーが自分の地域や好みに合わせて日付を表示できるようになっています。
SAPのローカル日付は通常、ユーザーのプロファイル設定やシステムの設定に基づいて表示されます。
これにより、ユーザーは自分のタイムゾーンや日付フォーマットに合わせてシステムと対話できます。
例えば、ユーザーがアメリカ東部にいる場合、ローカル日付は東部時間に基づいて表示されるでしょう。
重要なのは、SAPシステムが異なる地域で運用されることがあるため、ユーザーが正確な日付や時間を見るためには、ローカル日付やタイムゾーンが正しく設定されていることが重要です。
SAPにはシステムとローカル日付の違い
SAPシステム日付とローカル日付にはいくつかの違いがあります。以下にそれぞれの特徴を示します。
- SAP システム日付:
- 定義: SAP システムが稼働しているサーバーの現地日付および時刻。
- 特徴: システム自体の時刻を表し、データベースのトランザクションやジョブ、プログラムの実行など、システム全体の動作に関連しています。
- 例: システムログやトランザクションデータのタイムスタンプ。
- ローカル日付:
- 定義: ユーザーがログインしているクライアント端末の現地日付および時刻。
- 特徴: ユーザーの操作や表示に影響を与える。ユーザーがデータを表示したり、レポートを生成したりする際に使用されます。
- 例: ユーザーの画面上で表示される日付や時刻、またはユーザーが実行したトランザクションのタイムスタンプ。
要するに、SAP システム日付はシステム全体の基準であり、システムの動作に関連しています。
一方、ローカル日付はユーザーが直接関与する際の基準であり、ユーザーの操作や表示に対して影響を与えます。
どちらも時刻情報を管理し、正確で一貫性のある操作や表示を実現するために重要です。
システム日付とローカル日付の確認方法
システム日付とローカル日付はテーブルに格納されているわけではなく、SYSTに格納されています。
SYST
は、SAP ABAPプログラミング言語で使用される特殊なシステム変数の一つです。SYST
には様々なフィールドがあり、実行中のプログラムやトランザクションに関する情報が格納されています。
以下はよく使用するSYST構造体の一部のフィールドの例です。
- システム日付(サーバ): システム変数項目
SY-DATUM
を使用して、ABAP内でサーバ日付を取得できます。 - システム時刻(サーバ): システム変数項目
SY-UZEIT
を使用して、ABAP内でサーバ時刻を取得できます。 - ユーザタイムゾーン日付: システム変数項目
SY-DATLO
を使用して、ABAP内でユーザタイムゾーン日付を取得できます。 - ユーザタイムゾーン時刻: システム変数項目
SY-TIMLO
を使用して、ABAP内でユーザタイムゾーン時刻を取得できます。 - ユーザタイムゾーン: システム変数項目
SY-ZONLO
を使用して、ABAP内でユーザタイムゾーンを取得できます。
ユーザタイムゾーンは、ユーザプロファイル(T-CD:SU3もしくはSU01等)で変更できます。