Sapconfとは?
sapconfとはSLESで使用可能なOS設定のチューニングツールのことです。
SUSEになにかSAP製品をインストールする際に使われます。
SAPをインストールする際にマニュアルでパラメータや変数などOSへ最適化する必要があります。
マニュアルで調整することもできるのですが、ちょっとばかり面倒です。
面倒なだけならいいですが、初期チューニングで設定が最適化されていないとOSのパフォーマンスが発揮できないこともあります。
そうしたことからOSの設定を簡易的にするために用意されているのがこのsapconfになります。
sapconfとsaptoolの違いとは?
sapconfと似たようなツールにsaptuneがありますよね。
なかなか混同しやすいツールではあります。
sapのノートにsapconfとsaptuneの説明が書かれています。
sapconf
This section introduces the sapconf configuration and tuning tool (available on SLES and SLES for SAP Applications) which performs a standardized minimum set of operating system changes.
For documentation see the man pages.
sapconfはOSの標準的な最低限の変更設定を実行するものです。
おそらく、sap + configurationの略なのでsap向けにOSの設定をするツールということがわかりますね。
sapconfの詳細については他のnoteも見たほうが理解が深まるかと思います。
noteの中で具体的なコマンドも書かれています。
saptune
This section introduces the advanced saptune configuration, tuning and checking tool included with SLES for SAP Applications 12 SP1 and later. Saptune can prepare the operating system based on implementing specific SAP notes, groups of SAP notes per solution (e.g. SAP HANA, SAP NetWeaver).For documentation see the man pages.
saptuneはsapシステムに必要なnote適用するのに役立つツールです。
saptuneのコマンドによってはHANAに適したnoteを適用できるコマンドまであります。
使用できるnoteの一覧を表示出来るコマンドまであるので使いやすいツールですね。
一応、sapconfとsaptuneの違いについてはsapからのもnoteが出ています。
実際にはブログリンクだけしか載っていませんが参考までに。
noteにかかれているブログはこちらです。
最新版はsapconf5
sapconfの最新版はsapconf5になります。
もともとのsapconf5については下記のブログが参考になりますよ。
sapconfのコマンド一覧
sapconfのステータス確認
systemctl status sapconf
sapconfの開始
systemctl start sapconf
sapconfの有効化と起動
systemctl enable --now sapconf
sapconfの停止
systemctl stop sapconf
sapconfの無効化
systemctl disable sapconf
チューニングのコマンドや方法ですが、sapのnoteにも色々と記載がなります。
suseの公式サイトでも設定については解説されているので確認してみてくださいね。
SLES SAP/ HANA向けの関連のnote
そもそもsapconfについて調べたのがSLES 15 sp1にHANA DBをインストールしようと思ったからでした。
SAP環境へ事前準備設定やSLES 15向けのHANADBの推奨設定はこちらをご覧ください。
結構読み応えあるのnoteですが、saptuneとsapconfの理解にも役立つと思いますよ。
1275776 – Linux: Preparing SLES for SAP environments
2684254 – SAP HANA DB: Recommended OS settings for SLES 15 / SLES for SAP Applications 15